アコーディオン。左手のボタンについて(中級編)


持ち運びができて、メロディ楽器としても伴奏楽器としても便利なアコーディオン。
そして前回のブログで記したように伴奏付けに便利な左手のスタンダードベースですが、
ピアノのように出来ないことも多々あります。

まずは左手音域の移動。
ベース音は店主の楽器の場合、Aの音からBまで順に音が上がっていきますが
1オクターブしかありません。コード音も同様です。
これは個々の楽器のレジスタースイッチを使って変えるしか方法はありません。
レジスターのチューニング次第では色んな音色を出すことは可能なのですが慣れるまでが大変です。

そしてコードの構成音の問題。
一つのボタンでコードを鳴らせますが、和音の音程の間隔が以下の通り決まっています。
・長3度+短3度
・短3度+長3度
・短3度+長3度+短3度
・短3度+短3度+短3度
したがって「長3度+長3度」や「長2度+長2度」で構成されているコードは(理論上)弾くことができません。
「ドミナント・セブンス・サスフォー・コード」
「マイナー・メジャー・セブンス・コード」
「マイナー・セブンス(♭6)・コード」
「ドミナント・セブンス・サスフォー(♭9)・コード」などです。

コード内の音高もド-ミ-ソと順に高くなり密集配置となっているので
開離配置(ex:ド-ソ-ミ)で弾くことができず、低い音域ではどうしても音が濁りがちになってしまいます。

またコード音は出せるけど、どうしても全ての音が鳴ってしまい省略することができません。
例えばジャズのヴォイシングではテンションコード(9.11.13th等)を弾く場合、ベース音や第5音を省略して
それぞれ弾く人の個性ある響きを作りますが、スタンダードベースでは一つのボタンで2音もしくは3音なるので
省略したい音があってもどうしても弾かざるを得ない場合があります。

ここまで気にするようになると、それを補うために単音で鳴るベースボタンをいくつか組み合わせて
コードを作っていくことを考えるようになります。
しかし2列(または3列)しかなく、1オクターブ内の音域しかないベースボタンを使って
コードを作るとなると開離配置は無理ですし、指使いもかなり煩雑になってきます。

そうなるとどうしても欲しくなるのが、右手のように各ボタンが単音で構成されているフリーベースの楽器、ということになります。
特にクラシックを弾く場合には、楽譜通りに弾けると同時に左手で対位旋律や分散和音を弾くことが可能です。
そしてスタンダードベースの苦手とする和音構成も、ピアノと同じように自由に音を選択することができます。

ただし、まだまだフリーベースの普及していない日本で、ただでさえアコーディオンは高額な楽器なのに、さらにスタンダード+フリーベースの機能を備えたコンバータ式となるとかなり高額な買い物になります。
それだけになかなか手をだしにくいという現状もありますよね。

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